LangJournalで英語日記を再開して、51日がたった。
しかし、今でも毎日「今日は書きたくないな」と思っている。ノリノリで書き始められた日は、ほとんどない。
その間、48日間は英語日記を書き、1日は英訳チャレンジだけに取り組み、2日は「おやすみチケット」を使った。
この記事では、英語日記アプリ「LangJournal(ラングジャーナル)」を開発・運営している私が、自分のアプリを51日間使って分かったことをまとめる。良かった点だけでなく、使わなかった機能、使いにくかったところ、英語学習としてまだ足りないところもそのまま書く。
この記事は、LangJournalの開発者本人による利用記録である。第三者による口コミや中立的な比較記事ではない。その代わり、実際の利用データと、使いながら公開した改善内容まで含めて紹介する。アプリの機能と利用状況は、2026年8月26日時点のものだ。
LangJournalを51日使った結果
まず、2026年7月7日から8月26日までの結果をまとめる。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 連続記録 | 51日 |
| 英語日記を書いた日 | 48日 |
| 書いた日記 | 49件(1日に2件書いた日が1日) |
| 英訳チャレンジだけの日 | 1日 |
| おやすみチケットを使った日 | 2日 |
| 日記1件あたりの平均 | 21.7語・3.1文 |
| 所要時間の目安 | 基本は5分以内。短い日は約1分 |
※日記数と日数が一致しないのは、1日に2件書いた日と、日記を書かなかった日があるため。所要時間はアプリで計測した値ではなく、私自身の体感である。

先に結論を書くと、51日で英語が話せるようになったわけではない。日本で英語を話す機会がなく、スピーキング力の変化はまだ確認できていない。日記も少しずつ長くなったのではなく、むしろ後半の方が短くなった。
一方で、2年間ほぼ止まっていた英語学習を再開できた。LangJournalに加えてDuolingoとmikanを始め、英検2級にも申し込んだ。英語力の伸びを語るには早いが、「英語学習を日常に戻す」という大きな目的の一つは達成できたと思う。
英語学習アプリの開発者なのに、2年間ほとんど勉強していなかった
LangJournalをリリースしてから、もうすぐ3年になる。リリース前は空き時間の大半を英語学習に使っていたが、アプリ開発を始めてからは、ほとんど勉強しなくなってしまった。
子どもが生まれた。仕事が忙しくなった。日本に帰ってきて英語を使う機会がなくなった。理由を並べればいくらでも出てくるが、要するに、英語学習が日常から消えていた。
帰国後の最初の2年ほどは一人で勉強を続けようとしていた。それも長くは続かず、直近の2年間はほぼ何もしていない。英語を話す機会もないため、再開前に自分がどの程度話せたのかさえ、正直よく分からない状態だった。
それでも、英語学習アプリを運営するなら、実際に学習する人の気持ちを自分でも知っておきたい。アプリの動作を確認するだけではなく、一人の利用者として毎日使えば、開発中には見えなかった問題も分かるはずだ。そして何より、もう一度英語を話せるようになりたかった。
今回、英語日記を再開した理由は主に次の5つだった。
- LangJournalを毎日使い、実際の動作を確認する
- 英語日記を続ける利用者の気持ちを知る
- 英語を話せるようになる
- 英語学習を再開するきっかけを作る
- 過去に英語日記で伸びた経験を、もう一度確かめる
カナダ留学中、英語日記がフリートークの準備になった
英語日記にもう一度取り組もうと思ったのは、過去に手応えを感じた時期があったからだ。
約5年前、カナダへ留学していたとき、私は3か月ほど定期的に英語日記を書いていた。当時通っていた語学学校の先生に「英語がなかなか伸びない。どうすればいいですか」と相談したところ、英語日記を提案された。
朝、先生に日記を渡す。次の日に英文の添削と短いコメントを受け取り、その場で新しい日記を渡す。毎日ではなかったが、このやり取りが文通のようで楽しかった。
特に変わったのは、フリートークだった。
日記に書いた出来事を、シェアハウスの住人たちに話せるようになった。一度自分の考えを英文にし、先生の添削も受けているため、同じ話題なら普段より堂々と話せた。もともと自信がなく、英語を話すときに声が小さくなりやすかった私にとって、「一度書いたことなら話せる」という感覚は大きかった。
この経験から、英語日記とフリートークは相性が良いと考えている。日記だけで会話力が伸びるという意味ではない。日記を、次に誰かと話す内容の準備として使いやすいということだ。
ただし、今回はまだ英語で会話する場を作れていない。過去と同じ変化が起きるかは、今後オンライン英会話などを再開してから確かめたい。
学習内容は、15日ごとに計画的に増やした
今回の再開には、最初からブログで連載を書くという計画があった。
ここは正直に書いておきたい。自然に学習意欲が高まって複数のアプリを始めたのではない。各アプリを使った変化を分けて記録し、連載しやすくするため、15日ごとに一つずつ追加した。
| 時期 | 始めたこと |
|---|---|
| 1日目 | LangJournalで英語日記 |
| 16日目 | Duolingoを1日1レッスン |
| 31日目 | mikanで英検2級の単語学習 |
| 開始から約1か月後 | 英検2級へ申し込み |
まずは試験対策だけに時間をかけすぎず、現実的に合格を目指せる英検2級から再開することにした。一次試験は10月、二次試験は11月の予定である。
だから、「LangJournalを使ったからDuolingoやmikanも自然に始めた」とは言えない。始めること自体は予定していた。ただ、最初の英語日記をやめずに続けられたことで、その計画を途中で投げ出さず、次の学習へ進めたとは感じている。
毎日の使い方は、平均3文ほど・5分以内
LangJournalで毎日やっていることは単純だ。
- 英語で日記を書く
- AIによる添削を見る
- 気になった部分だけ詳しい解説を見る
- 必要なときだけ、AIへのクイック質問「この文章は自然ですか?」を押す
これだけで、基本的には5分もかからない。本当に短い日は1分ほどで終わる。実測では1件あたり平均21.7語、3.1文だった。
仕事の合間に書くことが多い。日中にできなかった日は、3歳の息子がいつものように『パウ・パトロール』を1話見ている間に書く。すでにある生活の流れに英語日記を乗せると、わざわざ勉強時間を作るより始めやすかった。
疲れた日は、次のような短い内容で終わらせた。
I am really tired. I will go to bed soon.
これほど簡単な英文を書く意味があるのか、迷うことはある。それでも今回は、表現を増やすことより、英語学習を毎日の生活へ戻すことを優先した。

49件の日記は、後半ほど短くなった
「毎日書けば、日記は少しずつ長くなり、難しい表現も使えるようになる」と期待する人もいるかもしれない。今回の私の結果は逆だった。
期間を区切って平均語数を見ると、最初の15日間は27.8語だったのに対し、31日目以降は18.8語だった。
| 期間 | 日記数 | 平均語数 | 平均文数 |
|---|---|---|---|
| 1〜15日目 | 15件 | 27.8語 | 3.3文 |
| 16〜30日目 | 14件 | 19.4語 | 2.9文 |
| 31〜51日目 | 20件 | 18.8語 | 3.0文 |
後半はmikanの単語学習も始まり、英語日記をより短く済ませるようになった。最も短い日記は8語、最も長い日記でも35語だった。
理由は三つある。
一つ目は、とにかく継続を優先したこと。二つ目は、仕事と子育てを中心にした似た日々が続き、書きたい出来事があまりなかったこと。三つ目は、新しい表現が必要になるほど長い文章を書かなかったことだ。
最初の二つは、今回の方針として受け入れている。しかし三つ目は今後の課題である。書ける英文だけを短く並べていれば、添削を受ける機会も、新しい表現を覚える機会も増えにくい。
「添削はほとんどなかった」という自分の記憶は正しくなかった
51日を振り返ったとき、私は最初、「修正されたのは単純なスペルミスくらいで、添削がない日も多かった」と思っていた。
ところが、自分のアカウントに保存されたデータを集計すると、49件中41件、約84%の日記に少なくとも一つの修正候補が保存されていた。修正候補は合計68件あった。
保存された候補には、スペル、文法、句読点や大文字・小文字、語句の選び方などが含まれていた。ただし、AIが提示する修正候補には、必須ではない自然さの提案や誤検出が含まれる可能性がある。そのため、68件すべてを「私が間違えた数」とは扱わない。
※修正候補は、LangJournalのデータ上で個別に保存されている提案を1件として集計した。種類は簡易ルールで自動分類しており、一つひとつを人の目で正誤判定したものではない。
それでも、自分が覚えていたよりは、かなり多くの提案を受けていたことになる。
毎日添削を見ていても、短時間で確認して次へ進むだけでは、何を直されたかは意外と記憶に残らない。この点は、利用者としても開発者としても重要な発見だった。添削を提示するだけでなく、過去の修正をどう復習へつなげるかは、今後考える必要がある。
51日続けても、英語日記を書きたい日はほとんどなかった
今回いちばん意外だったのは、続けても英語日記が好きになったわけではないことだ。
毎日、少し嫌だなと思う。ノリノリで「今日は日記を書こう」と思えた日は、ほぼない。習慣になれば自然に机へ向かえるようになると思っていたが、少なくとも51日ではそうならなかった。
それでも続いた理由は、英語への強い意欲より、次の三つが大きい。
- 連続日数を途切れさせたくなかった
- 途中でやめると、この記事を書けなくなると思った
- 一度やめたら、そのまま再開しなくなると分かっていた
実際、過去にも「自分のアプリを毎日使おう」と4回ほど試したが、1週間以上続いたことはなかった。今回も記事にする予定がなければ、51日は続かなかったと思う。
カナダで日記を続けられたときにも、先生へ提出する約束があった。友人たちには「毎日日記を書いている」と話し、「すごいね」「最近、英語が伸びているね」と言ってもらえた。自分が継続していることを人に話すのも楽しかった。
私の場合、意志の強さより「やめると誰かとの約束や記録が消える」という状況の方が効くようだ。今回のブログ連載も、学習を続けるための外部との約束になった。
通知、連続記録、おやすみチケットに助けられた
LangJournalの機能で最も役立ったのは、高度な分析ではなく、毎日の通知だった。

通知を見ると、「あ、やらなくちゃ」と思える。内容は地味だが、仕事や子育てで日記のことを完全に忘れている日に、アプリへ戻るきっかけになった。
また、51日間で2回、おやすみチケットを使った。
1回目は20日目ごろだった。疲れ切って何もしたくない日に、Duolingoも始めたことで負荷が増えていた。2回目はこの記事を書く約1週間前で、こちらは単純に日記を忘れていた。
休んでも連続記録が守られたため、翌日に戻れた。「毎日続ける」と「一度も休めない」は同じではない。体調不良や忘れた日を救済しつつ、翌日には戻ってくる仕組みは、私には必要だった。

連続記録の設計では、Duolingoも参考にしている。Duolingoが紹介したA/Bテストでは、7日間のストリークに挑戦する「Streak Wager」を提示された利用者は、提示されなかった利用者より7日後の継続率が14%高かった。週末に休んでもストリークを守れる仕組みを提示した別のテストでは、1週間後の再訪率が4%高く、ストリークを失う割合が5%低かった(How streaks keep Duolingo learners committed to their language goals)。
別の改善では、毎日の目標をすべて達成しなくても、1レッスンを完了すればストリークを継続できるようにした。その結果、14日後の継続率が相対値で3.3%上昇した(Improving the streak)。
これらはDuolingo内での実験結果であり、そのままLangJournalにも当てはまるとは限らない。ただ、「続けると自分で決めること」と「一度の休みですべてを失わせないこと」を両立させる考え方は参考になる。今回、LangJournalにも連続日数を宣言する機能と、おやすみチケットを追加した。
LangJournalを51日使って良かった点
ここまでの内容を、製品として良かった点に絞ってまとめる。日記を書き、添削を見て、気になる部分だけ質問する流れがスマートフォンだけで終わることは良かった。平均3文ほどなら数分で済み、まとまった学習時間を用意できない時期でも使えた。通知、連続日数、お祝い画面、おやすみチケットも、続けるきっかけになった。
結局、いちばんうれしかったのは、書いた直後のシンプルな添削だった。開発者として主力だと考えていた週間レポートやCEFR分析より、「この英文で合っているかをすぐ確かめたい」という気持ちの方が強かった。
無料版でも日記の作成と標準のAI添削を利用できる。詳しい機能と使い方は、LangJournalの使い方にまとめている。
使って分かった不満と、あまり使わなかった機能
自分で作ったアプリでも、不満はある。
Web版は、まだスマートフォン版より使いにくい
51日間に書いた49件の内訳は、iOS版が46件、Android版が2件、Web版が1件だった。Web版から日記を書こうとしたのは2回ほどあるが、結局スマートフォン版の方が使いやすいと感じた。
PCで長い英文を書きたい人にとって、現時点のWeb版は十分とは言いにくい。WebのUI改善と英訳チャレンジの追加は行ったが、スマートフォン版と同じ完成度にするには、まだ改善が必要である。
チーム機能は、参加のハードルが高かった
学習仲間と日記を共有できるチーム機能も、運営側としては勧めていた。しかし自分が利用者になると、知らないチームへ入ることに心理的なハードルを感じた。51日間でチームへ投稿した日記は0件だった。
人とのつながりは継続に役立つ一方、英語日記には個人的な出来事も書く。「気軽に始められること」と「誰かと共有すること」の間を、今の設計ではうまく埋められていない。
週間レポートやCEFR分析は、思ったほど見たくならなかった
開発中は、学習の変化を詳しく可視化すれば何度も見返したくなると考えていた。実際には、毎日欲しかったのは添削だった。
51日間でCEFR分析を実行した日記は1件だけだった。週間レポートを開いた回数は計測していないが、自分から何度も見返したいとはほとんど思わなかった。
一方、AIへの質問履歴は15件の日記に残っていた。詳しい分析を見るよりも、書いた直後に英文を確認する機能を使うことの方が多かった。もちろん、私一人が使わなかったからといって、分析機能が不要とは言えない。ただ、少なくとも「運営者が価値を感じている機能」と「日々の利用者として自然に使う機能」は一致しなかった。
51日間の利用を通じて公開した改善
毎日使ったことで、開発者としてもいくつかの問題に気づいた。期間中に次の改善を行い、すべて公開済みである。
- Android版で発生していた文字化けの修正
- Web版のUI改善
- Web版への英訳チャレンジの追加
- 休んだ日も連続記録を守れる「おやすみチケット」の導入
- 連続達成時に表示するお祝い画面のパターン追加
- 目標とする連続日数を宣言する機能の追加
- ホーム画面で連続日数が正しく表示されない不具合の修正
動作確認だけなら、数分アプリを触って終わることもできる。しかし、毎日使うと「通知が来なかったら忘れる」「疲れた日に逃げ道がないと戻れない」「達成画面が毎回同じだと慣れる」といった、継続の途中で起きる問題が見えてくる。
今回、英語力の変化より先に、アプリの改善点が多く見つかった。これは開発者が自分のアプリで学習する目的としては、大きな成果だった。
LangJournalが向いている人・向いていない人
51日使った現時点では、LangJournalは次のような人に向いていると思う。
- スマートフォンで英語日記を書きたい人
- 通勤中や仕事の合間など、短い時間で学習したい人
- 添削付きの英語日記を、まず費用をかけずに試したい人
- 日記に書いた内容を、オンライン英会話やフリートークの話題に使いたい人
- 通知や連続記録を、継続するきっかけとして使いたい人
一方、次のような目的にはあまり向いていない。
- 単発の英文添削だけが目的の人。その用途ならChatGPTなどへ直接質問する方が早い
- 紙のノートに手書きで日記を書きたい人
- PCだけで長い英文を書きたい人。現時点ではスマートフォン版の方が完成度は高い
- アプリを入れるだけで、自然に学習意欲が湧くことを期待する人
「継続が苦手な人にも向いているか」は、まだ判断できない。LangJournalには継続を支える機能を入れているが、私自身はブログ連載という別の理由に強く支えられていたからだ。今後、利用データや他の利用者の声も見ながら確かめたい。
51日続けた時点では、英語力より「再開できたこと」が成果だった
51日間取り組んだが、英語が話せるようになったとはまだ言えない。毎日書きたいと思えるようにもならず、後半の日記はむしろ短くなった。
それでも、2年間止まっていた英語学習を再開し、48日間で49件の日記を書いた。予定していたDuolingoとmikanも始め、英検へ申し込むところまで進んだ。そして、自分のアプリを利用者として使い、7つの改善を公開できた。
今の私にとって、英語日記の役割は、1日で大きく成長することではない。英語から完全に離れないための、毎日の小さな入口である。
続けるための一般的な工夫は、英語学習のやる気が出ないときの対処法でも紹介している。私自身の英語学習歴とLangJournalを開発するまでの経緯は、英語日記アプリ開発者の体験記にまとめた。
次の目標は連続記録100日
本当は、朝か夜に15分ほど時間を確保し、もう少し長い文章や新しい表現にも挑戦した方がよい。ただ、現在は英検に向けたmikanの単語学習に最も時間を使っている。英検が終わるまでは、LangJournalは5分以内で続けるつもりだ。
次の目標は、連続記録100日。100日まで続いたら、日記の長さ、100語あたりの修正候補数、同じ種類の修正を繰り返した回数、新しく使った単語や表現を確認し、この記事へ追記したい。英会話も再開できたら、カナダにいた頃のように、日記がフリートークの準備になるかも検証する。
正直、今の時点でも明日の日記を書きたいとは思っていない。それでも、次は100日まで続ける。ここに書いておくことを、100日まで続けるための約束にしたい。

