ここ数年で話題となり、生活にも浸透してきた『ChatGPT』。仕事のみならず、プライベートでも利用している方は多いのではないでしょうか?
そんなあらゆる場面で効果的なChatGPTですが、実は英語の添削にも役立ちます。そこで今回は、ChatGPTを利用して英語の添削をする方法や効果的なプロンプト、利用する際の注意点を詳しく解説していきます。
ChatGPTが英語添削におすすめの3つの理由
英語添削に『ChatGPT』をおすすめする理由は次の3つです。
- 無料で利用できる
- 即時添削が可能である
- 添削の自由度が高い
それでは1つずつ詳しく解説していきます。
無料で利用できる
1つ目のおすすめ理由は、無料で利用できる点です。有料の英語添削アプリが数多くある中で、無料で添削を受けられるのはお得ですよね。
最新の言語モデルが搭載された『GPT-4o』の場合は有料ですが、『GPT-4.1 mini』であれば無料で利用できます。GPT-4.1 miniと比較すると有料のGPT-4oのほうが回答の質、速さの観点で優れていますが、無料版でも十分に活用可能です。
即時添削が可能である
おすすめする2つ目の理由は、即時添削が可能であることです。英語日記の添削アプリは大きく分けて2つのパターンがあります。
- AI添削
- 添削者による添削
それぞれメリットとデメリットがある中で、AI添削の大きなメリットは即時添削が受けられるということでしょう。日記を書いた後すぐに修正点が分かると、記憶が新しいうちに手直しができます。
一方で、添削者に頼む場合は添削を受けるまでに時間がかかってしまい、見直す頃には内容を忘れている可能性も考えられます。
添削の自由度が高い
おすすめの理由3つ目は、添削の自由度が高い点です。ChatGPTはその名の通り、チャット形式で質問に答える機能です。そのため尋ね方の数だけ答えがあり、得られる回答が広がります。
- スペルチェック
- 文法チェック
- ネイティブ風に修正
- カジュアル、フォーマルな表現に修正
- CEFRのレベルを上げて書き直し
スペルや文法チェックといった基本的な添削のみならず、上記のようなさまざまな指示を出せるのが特徴です。自分が知りたい内容に応じて質問をカスタマイズできるという意味で、ChatGPTの利用をおすすめします。
ChatGPTで英語の文章を添削してもらう方法
ではここからは、ChatGPTを利用して英文の添削を受ける方法を詳しくお伝えします。次の3つの手順で利用するのがおすすめです。
- 英語で日記を書く
- ChatGPTに添削してもらう
- プロンプトを入力し応用する
英語で日記を書く
まずは、英語で日記を書きます。いきなり英語で日記を書き始めることに慣れていない方は、日本語から書き始めると良いでしょう。自由に書いても良いですし、お題を決めて書くのも構いません。
ChatGPTに添削してもらう
英語で日記を書いた後は、ChatGPTに添削してもらいます。基本的に、添削を受けたい日記と共に「この文章を添削してください。」と一言を添えると、正しい英文に直してくれます。
以下、日記(文法的な間違いを含む)を添削してもらったときの画像を見てみましょう。1枚目が『GPT-4.1 mini』、2枚目が『GPT-4o』による添削です。
ChatGPT-4.1 miniによる添削結果
ChatGPT-4oによる添削結果
前者の『GPT-4.1 mini』は、使用している単語や文法を大きく変更して添削している様子がうかがえます。一方で、後者の『GPT-4o』は大きな変更は加えず、前置詞や冠詞、時制のミスのみを添削したことが分かりました。
ただし、次に説明するプロンプト(指示や質問)によってこの辺りの調整は可能です。
プロンプトを入力し応用する
基本的な添削(単語や文法、時制の修正)に加えて、応用的な添削を受けたい方もいるでしょう。その場合は、さらなるプロンプトを入力することが有効です。
先ほどの画像に出てきたプロンプト「この文章を添削してください。」はほんの一例で、他にもさまざまな質問の仕方があります。例えば、上で添削を受けた文章の添削理由を尋ねることができます。
「このように修正した理由を日本語で教えてください。」と尋ねると、以下の答えが返ってきました。
添削理由の詳細説明
少し長いですが、添削した箇所の理由を丁寧に教えてくれました。「添削してください」という質問だけだと、間違いを正すことで終わってしまいます。しかし質問の仕方を工夫することで、添削を超えた学習までを無料で行うことができます。
ChatGPTで利用できるおすすめプロンプト
次は、ChatGPTで英語の日記添削を行うときに便利なプロンプト(質問集)を用意しました。知りたい内容に応じて以下の文章をコピペで利用してみてください。
- この文章を添削してください。添削理由を日本語で説明してください。
- この文章をネイティブスピーカーのように直してください。修正理由を日本語で説明してください。
- この文章は自然ですか?改善する部分があれば訂正し、その理由を日本語で説明してください。
- この文章をよりフォーマルな表現に直してください。
- この文章のCEFRレベルを判定してください。またその理由も教えてください。
- この文章をC2レベルで書き直してください。
英語日記を始めたばかりの初級者であれば、まずは「1.この文章を添削してください。添削理由を日本語で説明してください。」を活用することをおすすめします。
英語日記に慣れてきた方や英語中級者は、「2.この文章をネイティブスピーカーのように直してください。修正理由を日本語で説明してください。」の質問で、自身の英語レベルを高めていきましょう。
上級者や英語の資格取得を目指しているという方には、「5.この文章のCEFRレベルを判定してください。またその理由も教えてください。」や「6.この文章をC2レベルで書き直してください。」を活用して自分の英語レベルを意識しながら学習するのが効果的です。
質問の仕方によって学習方法はさまざまなので、学習の目的や自分のレベルに応じて質問を変えてみると良いでしょう。
ChatGPTを使って英語の添削を受けるときの注意点
最後は、ChatGPTを利用して英語の添削を受けるときの注意点を3つご紹介します。ここまででChatGPTのメリットや活用方法、利便性をお伝えしてきました。無料で利用できる優れたツールではありますが、以下の注意点を踏まえた上で利用するようにしてください。
- ChatGPTの回答は完璧ではない
- 質問の仕方によって回答が左右される
- 日本語への対応力が低い
ChatGPTの回答は完璧ではない
AIの情報はすべて正しいわけではありません。情報が最新でないことが原因で誤った情報を提供することもあります。英文の添削をする上ではあまり問題ありませんが、ChatGPTから得る情報を鵜呑みにしないように注意しましょう。
質問の仕方によって回答が左右される
質問の仕方(プロンプトの入力)によっては、回答が左右される場合があります。
たとえば「この文章を添削してください」と「この文章をネイティブが使う単語、表現を使って書き直してください。」という異なる質問をした場合、以下の画像のような回答になりました。
「この文章を添削してください」の結果
「ネイティブの表現で書き直してください」の結果
どちらも「添削」には変わりありませんが、単語や表現の選択が違っています。どのような質問をするかによって回答が左右されるため、「どこまでの添削を求めるか」に応じて質問の仕方を工夫しましょう。
日本語への対応力が低い
ChatGPTは、OpenAI社というアメリカの企業によって開発されました。80以上の言語に対応しているため日本語でも利用できますが、英語のほうが精度が高いと言われています。
特に専門用語や文化的なニュアンスを含む文章の翻訳は、精度が下がることもあるようです。必要に応じて英語で質問をしてみたり、質問内容を掘り下げたりして聞いてみることをおすすめします。
ChatGPTをうまく活用して英語の添削を受けよう!
今回は、ChatGPTを利用して英語日記を添削する方法や効果的なプロンプトをご紹介しました。回答が完璧でなかったり日本語への対応力が低かったりと注意すべき点もあります。
しかし、無料でも十分に利用でき、英語日記の添削におすすめのツールです。質問の仕方を工夫するなど、ChatGPTをうまく活用して英語の添削を受けましょう!