何気なく日常的に使用する日付。日記を書く際やビジネスの場、カレンダーなど、ほぼ毎日目に触れるものですよね。この日付の書き方、実は国によって異なるって知っていましたか?日本では「年・月・日」の順番で書くのが通常ですが、この順番すらも国によって異なるんです。
英語で日記を書く際に迷いがちな日付の書き方について、アメリカ式・イギリス式・国際規格の違いから省略形まで、完全ガイドとしてまとめていきます。
日付を書く3つの順番
日付を書く順番は、大まかに3つの種類があります。
1. 国際規格方式(ISO方式)
順番: 年・月・日
例: 2024年12月13日 → December 13, 2024
私たち日本人が最も慣れ親しんでいる方式です。日本以外にも中国や韓国などアジア圏を中心に広く利用されており、イランでもこの方式を採用しています。ITの世界でもこの規格に則ることが多くあります。
2. イギリス式(イギリス英語方式)
順番: 日・月・年
例: 2024年12月13日 → 13 December 2024
日本の逆パターンです。イギリスをはじめとしてヨーロッパで広く利用されているほか、オーストラリアやニュージーランド、シンガポール、インド、一部のアフリカの国々など、イギリス連邦加盟国でよく使われています。
3. アメリカ式(アメリカ英語方式)
順番: 月・日・年
例: 2024年12月13日 → December 13, 2024
基本的にはアメリカで広く使われている方式です。
カナダは3つすべてを使用
この3つの日付の順番をすべて利用しているのが、カナダです。公式には国際規格方式を取ることとなっていますが、受け手に合わせて3つの方式を自在に使いこなしています。カナダ人とやり取りする場合やカナダに行く場合には注意が必要です。
実生活での注意点
日付の順番で一番困るのが、賞味期限の表示です。数字のみで日付が書かれている場合、どの国で製造されたか、どの国をターゲットにした商品か、で判断する必要があります。
英語の「年」の書き方
日本語では多くの場合、「年」を書く時には「2024年」のように数字で表現します。これは英語でも同じなので、日本語と同じように表記できます。ただし、文頭で年を書く際には注意が必要です。
文頭での年の表記
文頭では年を数字で書くことは好ましくないとされています。例えば「2024年は重大な年です。」と書く場合には、以下のように文字で表記します:
- 良い例: "Two thousand and twenty-four is an eventful year."
- 良い例: "Two thousand twenty-four is an eventful year."
- 良い例: "Twenty-twenty-four is an eventful year."
- 悪い例: "2024 is an eventful year."(幼稚な印象)
イギリス英語とアメリカ英語の違い
- イギリス英語: 「and」を含む → "Two thousand and twenty-four"
- アメリカ英語: 「and」を含めない → "Two thousand twenty-four"
年の表現方法
英語で年を表現する際の選択肢は基本的に好みで分かれます:
- 4桁そのまま: "Two thousand twenty-four"
- 2桁ずつに分ける: "Twenty twenty-four"
省略形
前の2桁を省略して後ろの2桁のみに言及する場合は、必ず省略した部分に「'」(アポストロフィー)を記載します:
- 2024 → '24
英語の「月日」の書き方
英語で「月日」を表現する場合には、方式によって方法が異なります。文字で書く場合には基本的に「月」は単語としてつづり、「日」を数字にします。
アメリカ式の月日表記
- 基本形: "December 13"(基数を使用)
- 話し言葉: 序数を使用
- 書き言葉: 基数を使用
重要: アメリカ式では序数(first、second)ではなく基数(one、two)で表記します。
イギリス式の月日表記
基数も序数も両方使われているので、特に気を使う必要はありません:
- 基数: "13 December"
- 序数: "13th December"
どちらかというと、序数で表現することの方が多いですが、必ずというわけではありません。
イギリス式の特殊表記
「of」を使用して月日を表現することもあります。その場合には必ず「the」をセットで使用します:
- 完全形: "the 13th of December"
- 日のみ: "the thirteenth"(序数を使用)
英語の「年月日」の書き方
日本語と違い、英語で「年月日」を書く際にはコンマの有無、そして位置に注意する必要があります。「年月日」を文字で書く場合には、「月」のみを単語としてつづり、「年」と「日」を数字で記すのが一般的です。
イギリス式の年月日表記
コンマ不要で「日・月・年」の順に書きます:
- 基本形: "13 December 1989"
- 例: 1989年12月13日 → "13 December 1989"
アメリカ式の年月日表記
コンマが必要で「月・日・年」の順に書きます:
- 基本形: "December 13, 1989"
- 例: 1989年12月13日 → "December 13, 1989"
注意: "December 13th, 1989" のような序数表記は間違いです。
曜日を含んだ場合の書き方
日付を表す際に、曜日も一緒に表記することも少なくありませんよね。日本では曜日を記載するときには「年月日」の後に曜日を書くのが一般的ですが、英語では基本的に曜日を最初に記載します。これはイギリス式もアメリカ式も共通です。
イギリス式(曜日付き)
「曜日・日・月・年」の順にコンマなしで表記:
- 基本形: "Wednesday the 13th of December 1989"
- 例: 1989年12月13日水曜日 → "Wednesday the 13th of December 1989"
アメリカ式(曜日付き)
「曜日・月・日・年」の順で、曜日の後と日の後にコンマを使用:
- 基本形: "Wednesday, December 13, 1989"
- 例: 1989年12月13日水曜日 → "Wednesday, December 13, 1989"
重要: アメリカ式では曜日の後にもコンマが必要です。
すべて文字で書く時(フォーマル表記)
英語で日付を書く際には、「日」を数字にしてそれ以外の「月」や「年」を単語としてつづるのが基本だと説明しました。けれども、「日」を含めてすべてを単語として文字でつづらなければならないケースもあります。
フォーマル表記が必要な場面
- 結婚式の招待状
- 賞状や学位記載
- 格式高い公式文書
フォーマル表記の例
1989年12月13日の場合:
- フォーマル表記: "the thirteenth of December in the year nineteen and eighty-nine"
重要: 非常にフォーマルな場面では、アメリカでもイギリス式を採用した方が無難とされています。
すべて数字で書く時
日本でも数字のみで日付を表すことがありますが、英語でも数字のみで日付を表現することがあります。
数字表記を使う場面
- グリーティングカード
- 日記の上部
- 記録やデータ入力
使用できる記号
- / (スラッシュ)
- - (ハイフン)
- . (ピリオド)
各方式での表記例
1989年12月13日の場合:
方式 | 表記例 |
---|---|
イギリス式 | 13/12/198913-12-198913.12.1989 |
アメリカ式 | 12/13/198912-13-198912.13.1989 |
国際規格式 | 1989/12/131989-12-131989.12.13 |
注意点
ピリオドの使用について
イギリス式で月日のみを記載する場合、「.」(ピリオド)の使用に注意が必要です:
- 12月13日: "13.12"
- 時刻と混同: 13時12分と勘違いされる可能性
イギリスでは時刻表記に「:」(コロン)ではなく「.」(ピリオド)を使用する習慣があるためです。
混乱を避ける方法
月日を数字のみで表現するとイギリス式とアメリカ式で混乱が生じる場合があるので、月のみを英語で書く習慣をつけておく方が良いでしょう。
省略のしかた
文字で単語として記載するにしても、毎回一文字も漏らさずにつづるのは面倒だと思う方もいらっしゃるでしょう。そのような方に朗報です。英語の「月」「日」(序数の場合)「曜日」は省略した書き方があります。
「月」の省略方法
「月」を書く時には必ず大文字で始めます。基本的に頭の3文字のみを抜き出しますが、例外もあります。省略した場合、単語の最後に「.」(ピリオド)をつけるのがルールでしたが、最近ではそれも省略してしまうケースが増えています。
月 | 正式名称 | 省略形 | 備考 |
---|---|---|---|
1月 | January | Jan. | |
2月 | February | Feb. | |
3月 | March | Mar. | |
4月 | April | Apr. | |
5月 | May | May | 3文字なので省略不可 |
6月 | June | Jun. | 4文字しかないため省略しないことも多い |
7月 | July | Jul. | |
8月 | August | Aug. | |
9月 | September | Sep. / Sept. | Sept.の方がよく使われる |
10月 | October | Oct. | |
11月 | November | Nov. | |
12月 | December | Dec. |
「日」の省略方法
「日」を表現する際に序数を使った場合には、「数字+序数を表す接尾辞」に省略できます:
序数の接尾辞ルール
- 基本: th(例:4th, 5th, 6th)
- 一の位が1: st(例:1st, 21st, 31st)
- 一の位が2: nd(例:2nd, 22nd)
- 一の位が3: rd(例:3rd, 23rd)
例外: 十の位が1の場合(11th, 12th, 13th)
「曜日」の省略方法
「曜日」も「月」と同様に単語の頭文字を必ず大文字にして省略できます:
曜日 | 正式名称 | 省略形 |
---|---|---|
日曜日 | Sunday | Sun. |
月曜日 | Monday | Mon. |
火曜日 | Tuesday | Tue. |
水曜日 | Wednesday | Wed. |
木曜日 | Thursday | Thu. |
金曜日 | Friday | Fri. |
土曜日 | Saturday | Sat. |
英語で日付を書いてみよう
ここまで、英語での日付の書き方についてまとめてきました。ルールがたくさんあるように思えるかもしれませんが、まずは大まかに自分が使いたい英語の種類を決める、あるいはコミュニケーション相手がどの国・地域の人かによってどちらの方式を使うか、考えてみてください。
まとめのポイント
- アメリカ式: 月・日・年(コンマ必要)
- イギリス式: 日・月・年(コンマ不要)
- 国際規格式: 年・月・日(日本人に馴染み深い)
- 曜日: 常に最初に配置
- フォーマル: すべて文字で表記
- 省略: 月・曜日は3文字、日は序数接尾辞
英語日記を書く際は、まず自分が学習したい英語の種類(アメリカ英語・イギリス英語)を決めて、一貫した日付表記を心がけましょう。